vol.2 Ⅰ天使からの手紙~天使達とのミーテイングからお届けまで~

vol.2 Ⅰ天使からの手紙~天使達とのミーテイングからお届けまで~


この日の夜。

ベッドの上で胡坐をかいて瞑想する。

うっかり寝てしまってもいいように。(睡魔よ、早く来い)

 

すると、ずーとこの10日間気になった女性がやはり目の中に浮かぶ。

 

私は白い世界にはいり、私を取り囲む6人の天使たちと、先方の女性の守護とミーティングすることにした。

仙人風のじいさん天使がまるで見合いの進行役のよう。


相変わらずのお節介に、ガックリもくるがいつも通りなので安心もする。

 

睡魔にも裏切られて、私は大人しくミーティングに参加することにした。

 

先方の女性の守護がわたしの手を握らんばかりに感動している。
私たちの可愛い子にぜひ、私たちの言葉を届けてください。と。

あ~はい。と私。

降りてきた言葉をちょこっとずつノートやスマホのメモ機能に入れていく。

こんな抽象的なことを?
と思いながらも、文章をまとめて読み上げる。

 

こうなったらサクサクと仕事を終えるのだ。

「私」を通しての言葉だから、私の主観が入っていたら本質がズレるだろうから、こっからは、オラクルカードも使う。

ラクルとは神託のことだ。

 

エス・ノーもはいった36枚のカードを使ってシャッフルし、まとめた文章を読み上げていく。そしてこの文章で間違いないか尋ねるとなんと答えは

「ノー」

え、36もあるのに、ノーがちゃんと出るのね・・・・・あはは~こっわーーい。

 

「では、どの部分が違うのか教えてください」といいながら、白い世界に再度はいる。

するとうちの子はナイーブだからここまではっきりと言わないであげて。
という先方の優しい守護からのメッセージ。

 

なるほどと。

 

ちなみに先方の女性とわたしは、面識があるだけの関係。連絡先を知らない。
わたしと先方の女性の間には先方の妹がいる。
この妹とわたしが友人なのだ。

 

で、この白い世界のミーティングには妹の方の守護も参加している。

どうやら妹の守護の言葉も拾っていたようで食い違いがあった。

「で、ちょっとわけますね」

と私は一度ベッドの上に戻り、声にだして宣言する。
「わたしの守護達とお姉さんの方の守護たちとのミーティングをします」

 

すると妹の方の守護からはちょっぴり断念~という雰囲気が漏れてくる。
この空気に負けて、気のいいわたしは、つい約束を取り付ける。

「あ~、あとでちゃんと妹さんの方への言葉も預かりますから」
というと飛び上がらんばかりの陽気。

 

そして場が落ち着いたので、再度白い世界でのミーティングを開始した。
そのご、文章をまとめて、間違いがないかオラクルカードを引く。

エス

と、きっちりとでたので、スマホのメモ機能にかきこみ、終了する。


その間わたしの天使のような神様たちは黙って見守っている。

 

期待感に負けたわたしは、妹さんへの言葉ももらいにまたもや、白い世界でのミーティングを開始する。

 

これまた抽象的な言葉。
まあ、届けろという言葉に私は従うのみ。

カードを使うと今度はイエス・ノーではなくて、こんなイメージの言葉も伝えて。
と追加がやってくる。わりとちゃっかりしてますな(笑)

こちらの妹さんの守護はノリノリで、まだまだ伝えようとするがメインはお姉さんの方なので、

ではこれで。
とブツっと終わる。

 

「あら~、もうおわり?」
という妹の方の守護の言葉をまるっと

「聞こえてません」
という雰囲気をかもしだして、清書することにした。

 

守護からの言葉を今回は、手紙に表すことにする。

 

ここで漢字がむずかしい。
ひらがなばかりだと、読みつらい。

でも漢字は中国から伝わってきたもので「呪」も含まれている。

 

漢字を選びながら清書も各々の守護とつながりながら書き上げた。
ここは平仮名、ここは漢字。という風に。

 

姉と妹の分をこしらえて、わたしは先方の友人の妹にラインメッセージをいれる。

これこれこうこうの事情で会って言葉を渡したい。と。

あ、お姉さんが忙しかったり、嫌そうならラインで文章おくるからね!無理しないでね。と。

逃げ腰のライン文章をおくる。
ごにょごにょと言い訳のような言葉を羅列しながら。

 

わたしの天使。イヤ神様たちは「大丈夫だから」と、ドヤ顔だ。

『心配しなくてもハードルの低いところをちゃんと選んでおるわ』

という風に。


その雰囲気にも人間できていない私は、イラッ。

 

私もわたしの守護に思わず甘えたくなって、えーーん、と泣きつく。
(そう。わたしにも守護霊がいるのだ!神や天使に振り回されている間に思い出した!)
するとどうだ。
守護はわたしのことを、かわいいだの、いい子だの、褒めるだけ褒めちぎる。

ほわああ、心地いいわ~
褒めて褒めて。
褒められるって最高。
ちょっと仙人じいさん風の神様も見習ってほしい。

 

『褒めても動かんから檄をいれとるんじゃ』と。
そうこうやり取りをしていると

 

電話の着信音。
「だれ?」
(げっ、妹。ぎゃーー。クレームならやんわりとラインでお願いします!)

もう謝る気満々で電話にでる。
「その~、妙なことをラインで書いちゃって・・・」

「ありがとう!一葉ちゃん!喜んでうけとるよ!お姉にも電話したから、段取りしたから」
と。

お、おおおお~

案ずるよりも生むがやすしでした。


もじゃ髭の神様のドヤ顔がよぎる。

 

あくる日。

それでも勇気をだして雨がシトシト降る中、電車とバスを乗り継いで先方にお邪魔することにした。


ちなみに届ける私も届けられる先方も私たちの天使の目論見はさっぱりわかりません。

 

そうなのです!
天上の目論見がわからんのです!

届ければわかる!と。

もう吉とでるか凶とでるかの運び屋です!まあ、神や守護たちからのメッセージだから凶は考えにくいもですが・・・。

 

ピンポーン
「はーい、どうぞどうぞ」
とにこやか姉妹に出迎えられる。

こんなに、にこやかで何の悩みもないような姉妹に、やはりこの手紙は不要ではと、内心は冷や汗ダラダラダラ。
もう回れ右して帰りたい。

 

「ちょ、ちょっとトイレかります」
トイレでおちつき、いざ戦陣へ

スピリチュアルの好きの妹さんの眼は、いつも以上にキラッキラッ。
もうこっちの目がつぶれそうなほどの眩さ。

 

こんなにキラキラしていたらもう、守護からの言葉も自分から大量にダウンロードできるのでは。と一人妄想する。

 

大人しいお姉さんが口を切った。
「ガンを患ったから、そのことなのかなあ。でもね、わたし抗がん剤もして、いまは落ち着いてるのよね~」

 

うん、落ち着いてる感じ。


もう爺さん本当に大丈夫なんだろうな。
と、斜め上を睨んでしまう。

腹をくくって言葉を渡すことにした。

クリスタルを音叉で鳴らし。
(もう、ミーティングしたときの守護よ!援護頼む!)

という気持ちで手紙の朗読をさせてもらうことにした。


リビングがシーンという音に包まれて異空間にはいる感覚になり、静かな声でわたしの口から言葉が紡ぎだされる。

 


あなたの守り手より

怖がらないで

あなたは、孤独ではない

助けがほしいときは、いつでも呼んでください

心が軽くなるまで、話をしなさい

いつもあなたの言葉をきいています

あなたの悩みも知っています、わたしたちのかわいい宝ものよ

泣かないで

嘆かないで

全てを受け入れて

あなたは とてもまじめに生きてきた

もっと人生を楽しみましょう

わたしたちの言葉をここに残します

そしてあなたの心のうちを妹に伝えなさい

いつも側にます  愛しています。

 

f:id:pere64000:20200806193325j:plain


朗読が始まるとお姉さんはすぐに涙をこぼしはじめた。

 

私は斜め向こうに座る彼女が気になるが、続けることにした。

私にしか聞こえない讃美歌が聞こえてくる。

私にしか聞こえない歌声に心を支えられ最後まで読み切る。

 

「ありがとう」
と短い言葉がかえり、お姉さんは何度も涙を拭いた。

 

わたしは
「何かこの手紙から感じられることはありましたか?」
と尋ねることにした。

 

するとお姉さんは、子どものことで悩んでいると。

子どもさんは成人しているが不況のせいで勤め先が決まらない。

そのことを痛くこころを痛め、自分の役割はなんだろう。

どうしてあげたらいいのだろう。

と、このようなことを随分と悩んでいたようです。

 

妹さんもこの悩みが、こんなに大きく姉の心を占めているのかはわからなかったようです。

 

私は、「ありがとうの神様」と言われている、今は亡き小林正観さんの言葉を引用して渡したように思います。

 

たしか、人にはそれぞれ役割がある。

お役目ともいうのかもしれないです。
就職できずに、苦しむということもこれからの人生で何かのお役があるはずです。

そしてそれを支える母親としての役割もあると思います。
この苦しみがあるから同じ境遇の方の気持ちがわかるなど。

 

そのような言葉を追加したように思います。なにぶん、降りてきた言葉も伝えたので覚えていないのです。

 

お姉さんは次第に笑顔になり、最近エンジェルナンバーというものをよく見ると。
エンジェルナンバーとは同じ数字を繰り返し見る。

メッセージを調べてみると
「大丈夫」

という言葉だったそうです。

涙を拭き、笑顔になられて、わたしの気になった御勤めは終わりました。

 


以前、わたしは勤めていた職場の方に、子どもの成績が悪いことを嘆き相談しました。

若く見えた彼女は実は、結婚している息子さんに孫がいるそうです。


その人いわく


「子どもが小さいときの悩みは小さいのよ。親が何とかしてあげられることもあるからね。でも、社会にだした子どものことは気になるけれども、口を挟めない悩みというものがやってくるの」


その時のわたしは、意味がわかりませんでした。


社会にだしたら、子育てから解放されて、なにも憂うことはない。

と思っていたから。


そして今もその境遇ではないので深い感銘をうけることはできません。


でも

親は生きているかぎり、子どものことを気に掛ける生き物なのでしょうね。


これがほかの生き物と決定的な違いだと思います。


役目や役割、学びのための苦しさ。


本での知識はあるけれども、実際にその人にならないと気持ちは慮れません。


では、わたしはなぜ、守護の手紙を届けるのか。


答えは、その方の「魂を癒す」ため。

たいていの方は涙を流されます。


あとになれば、なぜ、あんなことで涙を流したのだろうと思うものです。


でも魂が感動し癒され、涙を流されるのだと思います。

 

重い腰をあげて勇気をだしてよかったと、私の心が喜びに震える瞬間です。

 

が、今度は妹さんの番。
おめめをキラキラさせて、待っている。

う、はい。

読みますが、期待はしないでね。

 

(つづく)